方式とは?/ ディック
[ 376] 平成16年4月から「総額表示」が義務付けられています:財務省
[引用サイト] http://www.mof.go.jp/jouhou/syuzei/siryou/sougakuhyoji/sougakuhyoji.htm
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平成16年4月から、消費者に対する「値札」や「広告」などにおいて価格を表示する場合には、消費税相当額(含む地方消費税相当額。以下同じ)を含んだ支払総額の表示を義務付ける「総額表示方式」が実施されています。 事業者の皆様におかれましては、制度の趣旨をご理解いただき、その円滑な実施にご協力いただきますようお願いいたします。 これまで主流であった「税抜価格表示」では、レジで請求されるまで最終的にいくら支払えばいいのか分かりにくく、また、同一の商品やサービスでありながら「税抜価格表示」のお店と「税込価格表示」のお店が混在しているため価格の比較がしづらいといった状況が生じていました。 「総額表示の義務付け」は、このような状況を解消するために、消費者が値札等を見れば「消費税相当額を含む支払総額」が一目で分かるようにするためのものです。 「総額表示」の実施により、消費者は、いくら支払えばその商品やサービスが購入できるか、値札や広告を見ただけで簡単に分かるようになりますし、価格の比較も容易になりますので、それまでの価格表示によって生じていた煩わしさが解消され、消費税に対する国民の理解を深めていただくことにもつながると考え、実施されたものです。 「総額表示」の義務付けは、消費者に対して商品やサービスを販売する課税事業者が行う価格表示を対象とするもので、それがどのような表示媒体によるものであるかを問いません。具体的には、以下のような価格表示が考えられます。 ※ 「総額表示」の義務付けは、価格表示を行う場合を対象とするものであって、価格表示を行っていない場合について表示を強制するものではありません。 ※ 商品カタログなどは発行後も一定期間利用されることから、平成16年4月前に作成された税抜価格表示による商品カタログ等を使用する場合には、価格表(「税抜価格」と「税込価格」を対比したものなど)を挟み込んでいただくなど、消費者の誤解を招かないような対応をお願いします。 価格表示の方法は、商品やサービスによって、あるいは事業者によってさまざまな方法があると考えられますが、例えば、税抜価格 免税事業者は、取引に課される消費税がありませんので、これまでも「税抜価格」を表示して別途消費税相当額を受け取るといったことは消費税の仕組み上予定されていません。 したがって、免税事業者における価格表示は、消費税の「総額表示義務」の対象とされていませんが、仕入れに係る消費税相当額を織り込んだ消費者の支払うべき価格を表示することが適正な表示です。 中小企業者について、30万円未満の少額減価償却資産を取得した事業年度又は年分に全額損金算入等(即時償却)する特例制度が設けられています。 ※ なお、総額表示の義務付けに伴う会計処理プログラムの修正費用については、新たな機能の追加、機能の向上等に該当しないことが明確にされている場合には、修繕費(損金算入)として扱うことができます。詳しくは、お近くの税務署または税務相談室までお尋ねください。 A総額表示の義務付けは、「不特定かつ多数の者に課税資産の譲渡等を行う場合」を対象としていますが、会員制のディスカウントストアやスポーツ施設(スポーツクラブ、ゴルフ場)など会員のみを対象として商品やサービスの提供を行っている場合であっても、その会員の募集が広く一般を対象に行われている場合には、「総額表示義務」の対象となります。 A製造業者、卸売業者、輸入総代理店などの小売業以外の者が、自己の供給する商品について、いわゆる「希望小売価格」を設定し、商品カタログや商品パッケージなどに表示している場合がありますが、この「希望小売価格」の表示は、小売店が消費者に対して行う価格表示ではありませんので、「総額表示義務」の対象にはなりません。しかし、小売店において、製造業者等が表示した「希望小売価格」を自店の小売価格として販売している場合には、その価格が総額表示義務の対象となりますので、「希望小売価格」が「税抜価格」で表示されているときは、小売店において、「税込価格」を棚札などに表示する必要が生じます。 製造業者等が表示する「希望小売価格」は総額表示義務の対象ではありませんが、こうした点を踏まえ、「希望小売価格」を「税込価格」に変更することも一つの方法ではないでしょうか。 A商品の単価や手数料率を表示する場合など、最終的な取引価格そのものではありませんが、事実上、その取引価格を表示しているものについても「総額表示義務」の対象となります。例えば、肉の量り売り、ガソリンなどのように一定単位での価格表示、不動産仲介手数料や有価証券の取引手数料など、取引金額の一定割合(○%)とされている表示がこれに当たります。 取引金額の一定割合を手数料やサービス料として受け取る事業者にあっては、その基礎となる取引金額が「税込価格」であれば、手数料やサービス料の割合を変更する必要はありません(以下の事例を御参照ください。)。 ○総額表示前 ⇒ メニュー等に「別途サービス料として10%を頂戴いたします。」と表示し、レシート等には以下のような記載がされていた。 Aスーパーマーケット等における値引販売の際に行われる価格表示の「○割引」あるいは「○円引き」とする表示自体は「総額表示義務」の対象とはなりません(値札等に表示されている値引前の価格は「総額表示」としておく必要があります。) A「総額表示義務」は、値札や広告などにおいて「消費税相当額を含む支払総額」の表示を義務付けるものであってレジシステムの変更を義務付けるものではありません。しかし、「総額表示」の下で、「税抜価格」を基に計算するレジシステムを用いている場合には、下の例のような問題が生じ、消費者との間でトラブルが発生する場合があります。したがって、このような場合(税抜価格が20円で割り切れない商品・サービスを扱っている場合)には、 A従前の規則第22条第1項(課税標準額に対する消費税額の計算の特例)は、事業者が、代金決済のたびに、代金を税抜価格と消費税相当額とに区分して領収し、発行するレシート等にその消費税相当額の1円未満の端数を処理した後の金額を明示している場合に、消費税の納税申告にあたり“売上に対する消費税額”を計算する際、その明示された端数処理後の消費税相当額を基に計算(いわゆる積上げ計算)を行うことができる特例ですが、これは、「税抜価格」の表示を前提に、決済段階で上乗せされる消費税相当額の端数処理に伴う事業者の負担等に配慮して、少額・大量の取引を行う小売業者等を念頭に設けられた特例制度であったことから、「税込価格」の表示を行う総額表示が義務付けられたことを踏まえ、廃止されました(平成16年4月1日)。 しかし、それまで「税抜価格」を前提とした値付け等を行ってきた事業者が多いこと、また、「税込価格」を基に計算するレジシステム等に変更する必要がある場合でも、レジシステムの変更にはある程度時間を要する方もいると考えられることなどを踏まえ、以下の経過措置が設けられています。 (注) なお、総額表示義務の対象とならない事業者間取引等で、「税込価格」を基礎とした代金決済を行う場合には、下記�△侶于畫蔀屬�適用できます。 �� 「税込価格」を基礎とした代金決済を行う取引(総額表示義務の対象とならない事業者間取引等を含む。) 「税込価格」を基礎とした代金決済を行う際に発行される領収書等において、その領収金額に含まれる消費税相当額(その領収金額に5/105を乗じて算出した金額)の1円未満の端数を処理した後の金額を明示している場合に限り、その明示された端数処理後の消費税相当額を基に消費税額の計算を行うことができる特例が当分の間の措置として設けられています。 �� 総額表示義務の対象となる取引(対消費者取引)で、総額表示は行っているものの「税込レジシステム」への変更が間に合わない場合 少額の取引を行う事業者にあっては、上記Q5で述べたとおり、総額表示への移行後も従来の「税抜レジシステム」を用いた場合には消費者との間でトラブルが生じるケースがあるため、「税込価格」を基に計算するレジシステムに移行されていくことが望ましいと考えます。しかし、レジシステム等の変更が間に合わないなど、すぐには上記�△陵弖錣鯔�たす代金決済を行うことができず、やむを得ず従来の「税抜価格」を基礎とした代金決済を行わざるを得ない場合もあると考えられます。その場合でも、総額表示義務を履行していることを要件に、「税抜価格」を前提とした従前の端数処理の特例措置の適用が、3年間(平成19年3月31日までの間に行われる取引)に限り認められています。 税抜価格150円から計算する代金決済であるため、�△侶于畫蔀屬賄�用できません。ただし、総額表示義務を履行している場合には、��の経過措置を平成19年3月31日までの間に限り適用することができます。 ※ ��の経過措置は、平成19年3月31日までの間に行われる取引に限っての措置であり、同年4月1日以降に行われる取引で「税抜価格」を基礎とした代金決済を行う場合には、端数処理の特例措置は適用できません。 ここで説明しているのは、消費税の納付税額を計算する際の措置についてであり、この措置自体がレジにおける計算方法やレシートへの印字内容そのものを拘束するものではありません。 したがって、仮に、平成19年4月1日以降において、「税抜価格」を基に計算するレジシステムを使用していたとしても、それ自体が消費税法令に違反するものではありません。ただし、その場合には、上記のとおり端数処理の特例がありませんので、仮にレシートにそれまでと同様に端数処理をした消費税額を記載していても、それに基づく税額計算はできず、原則的な計算方法(税込受取総額に5/105を乗じて算出した金額が売上に対する消費税額となります。)によらざるを得ませんのでご注意ください。 |
[ 377] 生産管理講座 - トヨタ生産方式
[引用サイト] http://www1.harenet.ne.jp/~noriaki/link71-1.html
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トヨタ生産方式の全体像は、いまだ公開されたことなく、“トヨタ生産方式”を標榜するコンサルタントによって断片的に知ることができるだけである、と言われている。 1980年代にアメリカで行われた日本の自動車産業研究でも、トヨタ生産方式を理想化し、リーン生産方式と名づけたが、トヨタ生産方式を理解しているかどうかは疑問である。 こんなエピソードがある。かつて米ビックスリーの1つだった旧クライスラーの会長兼最高経営責任者(CEO)のロバート・イートンは、94年の年頭会見で、「我々は日本メーカーに負けない生産効率を実現した。もはやトヨタに学ぶものはない」と発言した。 コンサルタントを雇ってトヨタ生産方式を自社工場に導入し、大幅な生産性向上を果たすことに成功したからだ。 その数ヵ月後、クライスラーの1人の幹部が「トヨタ生産方式を完全に学びとったかどうか確かめたい」と、米ケンタッキー州にあるトヨタのケンタッキー工場を訪問。朝早くから丸1日かけて念入りに視察した上で、帰る間際にこう漏らした。 「今日はほんとうに疲労困憊した。クライスラーはまたトヨタに何も学んでいないことがはっきりと確認できたよ」(32ページ『トヨタはどこまで強いのか』) しかし、日本企業の業績の低下が激しくなっている最近の状況を打破するために、トヨタ生産方式の全貌が明らかにされつつある。 IEは単なる技法という面が強いが、トヨタ生産方式は“儲ける”という意思の入ったものの見方・考え方である。 トヨタ生産方式には、既に顧客思考という考えが入っていて、顧客が望むならばコストアップもいとわないという面が、単なるIEとは根本的に異なる。 言い方は悪いのだか、本田技研の創設者の本田宗一郎氏が、金儲けがうまいエンジニアと呼ばれたことがある。 トヨタ生産方式は単なるカンバン方式等の手法でなく、社員の、ものの見方・考え方であり、行動様式(マインドセット)そのものである。 「看板方式」などの技法を通して、トヨタ生産方式の『ものの見方・考え方』を習得するやり方をとっている。 トヨタ生産方式に共感して能動的に仕事を行なうことが重要であり、トヨタ自動車が終身雇用にこだわる理由もここにある。 「どこが秘密だ、もう十分世界的に有名じゃないか」と思われるかもしれませんが、これが単なる生産システムだと認識している限り、トヨタという会社の本質を理解したとは言えないでしょう。 世界のトヨタマンの体に組み込まれたDNAなのです。このDNAを私は「不断の努力で自分を高めていく意思」と理解しています。 製品の質を高める、顧客に心から満足してもらうために自分を磨く。これは当然、楽ではない、厳しさ、苦痛を伴うのも確かだ。 常により良いものを追う姿勢がいかに人間の成長にとって大切なのかを理解し、それを自分の仕事に応用できたのです。 なぜなら、1つの小さな成功は次の改良に向け良いスタートを切ったに過ぎず、さらに良い方法はないか、改善できるところはないかと進んでいくからです。 この不断の努力を社員のやりがい、生きがい、喜びに変えてしまうところが、トヨタとほかのシステムの決定的違いと言えます。(28〜30ページ『トヨタはどこまで強いのか』) 中級者になると、問題を顕在化させ、生産性向上、品質向上を強制するメカニズムが含まれていることだという。 しかし、上級者は何と言うか。問題を顕在化して解決する作業を繰り返すうちに、問題がない状況が不安になって、みんなで一所懸命問題を探し始めることだ」 ジャスト・イン・タイムは、「必要なものを、必要なときに、必要なだけ」という生産に流れを作ることである。 トヨタ生産方式は、どこまでも「消費者を第一」に考える、マーケット・インの思想によって貫かれたシステムであるという発想である。 自動車以外の他の業界では、ジャスト・イン・タイムをカンバン方式以外で実現しても、それはトヨタ生産方式である。 つまり、「ジャスト・イン・タイム」のバックボーンとして、トヨタ自動車が第二次世界大戦後に在庫を抱え過ぎて倒産しかかった経験があると考えられる。 不確実性のコストの増加の回避は、売れるか売れないかわからないクルマは生産せず、売れるクルマのみ生産することである。 それはクルマに限らず部品にもあてはまり、「必要なものを、必要なときに、必要なだけ」という思想によく現されている。 したがって生産現場にとって『必要数』とは与えられる与件であり、勝手に数量を増減することができないことは明らかである。 大量生産とスピードアップによる生産性向上よりも、1個流しや段取り時間の短縮によって切れ目なくモノが流れるシステムによる生産性の向上を図ったのである。 例えば、自動車の組立ラインでは、各工程の組付け作業に必要な部品が、必要な時に、必要な量だけ、その工程に到着しなければならないということであり、部品の到着が早すぎても、遅すぎてもいけないのである。 後工程引取り方式はよく考えられた方式である。スペース節約のために引取り部品の置き場は限られている。 後工程引取り方式の利点を持ってジャスト・イン・タイムを実現するための管理の道具が、『かんばん』である。 かんばんにとって重要な点は、情報の流れとモノの流れを一致させることである。それも部品補充の情報が、コストをかけずにモノに付随して流れることである。 コンピュータにかかる費用が劇的に低下した今、電子かんばんシステムに移行しても、かんばん本来の機能に変更はない。 ここで組立ラインでは1台ずつ流れ生産を行なっており、鋳造やプレスではロット生産を行なっているから、同期化を図るためには、段取り時間の短縮によりロットサイズを極力縮小することが必要である。 段取り時間の短縮は直接コスト削減を目標としているわけでなく、売れるペースで生産を行うためにネックとなる段取りコストの増大を減少させるためにある。 トヨタでは、月次の生産計画を立案しており、月次生産予定として各工場や協力メーカーに伝達されるが、日々の各工程への実際の生産指示は、最終組立ライン1箇所に伝えられ、他は順次工程が前工程から必要なものを必要な時に必要な量だけ、かんばんを使って引取ることによって行なう。 生産の平準化とは、最終組立ラインが部品を前工程から引き取る際に、各部品の量と種類を平均化して消費するように、いろいろな車種を混流生産することである。 在庫削減の本当の意味は、製造現場の問題点を顕在化させ、問題解決の改善活動を通じて製造上のムダを排除し、製造コストを下げるには、キャッシュフローの節約が大切であり、少人化が重要である。 少人化とは、同じ生産を行なうために必要な作業者の人数を減らすことをいう。計算上0.1人とか0.5人減ったというのは少力化であって少人化ではない。 少人化の代表的な例は、設備面では機械の工程別配置とU字型の機械レイアウトの採用である。これによって需要量の増減に応じて投入する作業者数を増減し、サイクルタイムを調整する。 多能工が複数の機械を取り扱う手順などを示したものが標準作業である。標準作業は、標準作業組合せ票と標準作業票にまとめられる。標準作業には、サイクルタイム、作業順序、仕掛品の標準手持ちが表示されている。 ここでサイクルタイムとは、各生産ラインが1つの部品(または製品)を何分何秒で作らなければならないかを示すものである。 カンバンは、トヨタ生産方式のジャストインタイム生産を実現する管理の道具である。これはスーパーマーケットからヒントを得て考え出されたものであると言われている。 スーパーマーケットは、客にとって、必要とする商品を、必要な時に、必要な量だけ買うことができる店である。 生産現場においては、この考え方を利用して、前工程(スーパーマーケット)へ後工程(客)は、必要な部品(商品)を必要な時に必要な量だけ引取り(買い)行く。そして、前工程は引き取られた量だけ生産補充する。 このように、カンバン方式は作り過ぎを防止しながら全体としてジャストインタイムを実現する道具であるが、 カンバンは、その用途から生産指示のための「仕掛けカンバン(生産指示カンバン)」と、後工程から前工程への部品の運搬指示に使われる「引取りかんばん」に大別される。 仕掛けカンバンには、組立てラインなどで使う通常の「工程内カンバン」とプレスなどで使う「信号カンバン」がある。 また、引取りカンバンには、社内の「工程間引取りカンバン」と外注部品の「外注部品納入カンバン」がある。 CRPは、小売業とメーカー・卸との間で、小売業のPOSシステムを活用してセンター在庫・発注管理する方法である。 CPFRは小売業とベンダーが協働して需要予測を行いそれに基づき在庫管理行う、一層精緻化した手法である。 電子カンバン方式ではカンバンの返却を電送で送るだけでなく、POSの代わりにALCの使用予定によって、部品納入時間を変更するようになるかもしれない。 また、自動車メーカーと部品メーカーが協働して自動車そのものの販売予測をすることはないだろうが、オプションの装着率の予測をやるようになるかもしれない。 トヨタ生産方式の本質は「流れをつくる」が基本であり、「多数台持ち」よりも「多工程持ち」の実現に努めている。なるべく流れるようにつくるということである。 それによって仕掛り在庫も削減できる。そのためには1人の作業者が旋盤からフライス盤、ボール盤など、多くの仕事に対する能力が要求される。 実際にフロー・ショップでの作業はチームを組んで行っている。陸上競技のリレーには必ずバトン・タッチの区間がある。上手にバトン・タッチすると、4人が別々に走った記録を合わせたよりも大分よい記録を出すことができる。 仕事でも同じことで、4人なら4人、5人なら5人でやる場合に、部品をバトンだと思って手渡しなさい。後の工程の人がもたついて遅れた場合には、その人の持ち分と思われる機械の取り外しをやってやりなさい。 そして、その人が正常の配置に戻ってきたら、すぐバトンを渡して自分のところへ戻りなさい。このチーム・ワークのことを「助け合い運動」と呼んでいる。 まず、作業改善、それから設備改善を考える。作業改善だけで半分、あるいは3分の1になるはずである。ついで自働化なり設備改善をやることにする。繰り返すが、作業改善と設備改善とを混同しないように注意していただきたい。 ただのムダの排除でなく、在庫(仕掛品、製品、機械設備)を減らすことによって、徹底したムダの排除を行なうのである。 トヨタ生産方式では、ムダとは「付加価値を高めない、いろいろな現象や結果」をいい、7つのムダを定義している。 それでなくてもトヨタ生産方式では「運搬」や「探すこと」はムダな作業と考えるが、IEでは必要な作業と考えてしまう。 そのため、カンバンや差立板によって、作業者が考えなくてもカンバンを見れば、次に何を生産すべきかわかる仕組みになっている。 トヨタ生産方式では「探したり」「迷ったり」しないように、情報がカンバンに付いて動く仕組みになっている。 徹底したムダの排除を行うために、「見える管理」が重視されている。ムダは見えなければ(認識されなければ)、削減することができない。 トヨタ生産方式は直接品質向上やコスト低減という成果(結果)を目的とせず、ムダの排除というプロセス重視の考えを持っている。 成果(結果)は運に左右される面が大きい。成果(結果)を重視すれば、成果が出ない時は運が悪いということで、最大の努力が引き出せない。 その半面、ムダの排除という努力を基準に考えれば、成果が大きい時や小さい時の変動はあっても、長期的にみれば最大の成果を引き出せる。 この地道とは最大限の努力(プロセスの向上)を行うということで、成果は景気の良し悪しや運によって左右されるので、一喜一憂しないというものである。 生産プロセスに品質の向上、つまり“品質はラインで作り込む”、言い換えれば、徹底したムダの排除を行っている。 能率の向上は、原価低減に結びついて始めて意味がある。そのためには、必要なものだけをいかに少ない人間で作り出すかが重要である。 能率を、1人ひとりの作業者、それが集まったライン、工場全体、それぞれの段階で能率向上がなされ、その上で全体として成果があがる見方で能率アップが図られなければならない。 「つくりすぎのムダ」は「つくりすぎを押さえる働き」がないことから「目で見る管理」や「カンバン」方式に発展していった。 カンバン方式という技法よりも、「必要数だけしか造ってはいけない」というジャスト・イン・タイムこそが重要である。 将来、カンバン方式を使用しなくなくなっても、ジャスト・イン・タイムの思想が生きている限り、トヨタ生産方式は健在である。 ジャスト・イン・タイムは、加工待ちの「工程待ち」、ロット単位の加工の終わる「ロット待ち」、他の部品を待つ時間をなくする活動でもある。 1人1人の作業者でみても、ライン全体でみても、本当に必要なものだけを仕事と考え、それ以外をムダと考えるならば、次の関係式が成り立つ。 もし作業を全体の流れに基づいて一度バラバラに分割し、のちにその各部分を部分ごとにほんとうに理想的な形に修正し、ふたたびひとつの流れに統合することができさえすれば、その作業グループは、真に最高の遂行能力をもつことになる。 量産しなければ利益のでない体質を持った企業が、量産を維持するため、無理な販売を行なって自滅していった。 最近は機械が高性能・高速化しているので、何かちょっとした異常が起きた場合、例えば、機械の中に異材が混入したり、スクラップづまりをして、設備や型が破損すると、何十、何百という不良の山を瞬く間に築いてしまう。 このような自動機械では、不良品の量産を防止することもできず、また機械の故障を自動的にチェックする働きも組み込まれていない。 自動織機は、経糸が1本でも切れたり、横糸がなくなったりした場合、すぐに機械が止まる仕組みになっている。すなわち、「機械に善し悪しの判断をさせる装置」がビルド・インしてあるのである。 例えば、「定位置停止方式」とか、「フルワーク・システム」とか、「バカヨケ」その他、もろもろの安全装置が知恵として付加されている。 この自動機にニンベンをつけることは、管理という意味も大きく変えるのである。すなわち人は正常に機械が動いているときはいらずに、異常でストップした時に初めてそこへ行けば良いからである。 例えば、機械加工の工程において、縦に旋盤、フライス盤、ボール盤といったように、生産の流れにそって、各々5台ずつ並んでいたとする。 ここで1人の作業者が旋盤5台扱うことを「多数台持ち」といい、このような職場の編成をジョブ・ショップという。 それとは別に、1台の旋盤、1台のフライス盤、1台のボール盤といったふうに1人の作業者が、多数の工程を担当することを「多工程持ち」といい、このような職場の編成をフロー・ショップという。 このように多数台持ちや多工程持ちを実現するには、機械が加工完了で止まるようになっていなければならないとか、異常が発生した時にそれを発見して安全の側にとまらなければならないという要求が出てくる。 ある手作業ラインで異常が発生した場合、作業者はストップボタンを押してラインを停止させることができる。ラインが停止すると『アンドン』と呼ばれる表示板が点灯する。 この表示板を見て管理者や監督者は異常を確認し、原因の対策を行なう。ここで重要なことは、二度と同じ異常が発生しないように真の原因をつかみ、徹底的な対策が施されることである。 また、このあんどんに代表されるように、生産状況の正常・異常が目で見て瞬間にわかるようにする方法を『目で見る管理』という。かんばんや標準作業なども目で見る管理の方法である。 「自働化」は単に「自動停止装置付き機械」ではなく、源流管理の考え方である。糸が切れる時はムダが始まる時、作業者のムダが始まる時ストップボタンを押す。 もうひとつの本質は、人の作業と機械の作業を分け、機械でできる作業を人にはやらせず、機械でできない人が行わなければならない仕事を担当させる。 トヨタ生産方式は目で見て問題がはっきりしない場合に、「5回のなぜ」を繰り返して、原因の向こうに隠れている「真因」を突き止めるという、きわめて科学的な態度を積み重ねてつくり上げられてきた。 このことはトヨタ生産方式はただ単に改善することを目的にしているのではなく、改善を行える人を育てることを目的にしているからである。 しかし、「5回のなぜ」は辻褄合わせなら簡単にできるが、本当に実践するには原理・原則を理解していなければできない。 何かトラブルが起きた場合に、不具合の発生箇所だけに目を向けるのではなく、異常を引き起こしている真の原因、つまり「真因」にたどり着くまで、「なぜそうなったか」徹底的に考えよという意味だ。 「現地で、現物を見て、現実を知る」ことが目的ではなく、因果関係を考えるひとつの手段にすぎないのである。 人間の「知恵」を信じるだけでなく、いかにして知恵を発揮する機会を現場で働く人に与えるかが重要である。 トヨタ生産方式の神髄は、「社員1人ひとりが、自分の仕事のやり方について、問題点を見つけて、解決し、改善をしていくチャンスを与えられ、社員が一体となって、より優れた企業をつくるために働いている」という点にある。 作業標準は生産変動によって、作業者を異動しても直ぐに作業できることを目的として作成されるマニュアルとしての機能を持ち、品質を保つ。 トヨタ生産方式では、熟練度の低い新入り作業者について、「3日間で一人前にする」ことが目標となっている。 大野耐一氏が作業標準書の必要性を最も感じたのは、第二次世界大戦中に生産現場の熟練工たちが召集令状によって抜けていった時であった。 上から言われた内容を黙々とやるだけでなく、たえず現場の人間は標準作業をモノサシに、自分で考え、自分で解決していける。 作業標準書は現場で作業する人や作業を指導する指導者が責任を持つ必要があり、現場の人たちをまきこんだ改善が必要となる。 この過程は長年の経験によって行っている作業を暗黙知から形式知に転換すると同時に、作業改善を行う人たちを教育する場でもある。 限られた製品しかつくれないのではなく、新製品でも何でもすぐに作れるだけの多能工場でなければ、これからの時代は生き残っていけない。 『リーン生産方式が世界の自動車産業をこう変える』では、トヨタ生産方式を理想化してリーン生産方式として書かれていると言われている。 『顧客の創造と維持』に投資を集中させ、効率化に対して徹底的にコストをかけず、投資を行なわないものであった。 『トヨタ式人づくりモノづくり』の冒頭に、大野耐一氏が米国ケンタッキー工場に赴任する張富士夫氏に、「張は、売れているときのやり方を知らないから」とアドバイスした話しが載っている。 トヨタ生産方式に共感し、自立的に仕事をする人を採用、配置、育成するシステム全体が、トヨタ生産方式である。 |
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